轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

えせものがたり

似而非物語

山本 周五郎

「週刊朝日涼風読物号」朝日新聞出版、1952(昭和27)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 31,817 字 · 64 页

青空文庫

村はいま「留守村」であり、彼女たちには暇と自由がたっぷりあった。しぜん、修業者が来はじめてからも、彼女たちは訪問をやめないので、そういう日の草庵の賑やかなことは、ちょっと類の少ないものであった。

「ぶしつけなお訊ねかもしれませんが」

二番めに来た修業者の二之木二郎が、あるときどうも腑におちないという顔つきで云った。

「あの娘どもはどういうわけであんなにしげしげやって来るのですか」

杢助は煙草をふかしながら、そうさの、と云ってまた煙草をふかし、寝ころんだままで片方の足首のところをもう一方の足の指でひっ掻いて、そうして云った。

「きっと来てえからだべえさ」

他の修業者たちは見て見ないふりをしていた。

飯篠老人の言葉に嘘はなかった。修業者たちは(唯一人を除いて)よく働き、よく杢助の世話をした。杢助は初め、かれらに自分で名を付けた。おめえらの名をいちいち覚えるのは面倒だでのう、杢助はこう云って、第一の修業者に一之木太郎、第二のそれに二之木二郎、それから順に三之木三郎、四之木四郎といったぐあいであるが、みんな仮にもいやそうな顔はしなかった。かれらは互いに分担を定めて、交代で水を汲み、薪を割り、炊事をした。