轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あにのこえ

兄の声

小川 未明

「子供の広場」1946(昭和21)年4月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 4,426 字 · 9 页

青空文庫

日々そこでいとなまれる生活こそ、どんなにか、楽しかろうじゃないか。そこには、暴力や、権力をもつ人間もなく、すべてが理解と同情とで、協力しあうのだからね。」といいました。

そうきくと、たとえ、経験のとぼしいぼくでも、そして、また深いことはわからぬけれど、そうした社会が平和で、真に住みよいところであるということだけは、さとれるのでした。

兄がいなくなってから、家の中は、急にさびしくなりました。そして、はやいく日か、たったころ、母はひとりごとのように、

「ゆうべ、あの子が特攻隊へはいった夢をみたが。」といって、ふさいでおられました。

だから、ぼくは、

「にいさんにかぎって、特攻隊などへ、入りませんよ。」と、うち消して、無理にも母を元気づけようとしました。しかし、母は、いつまでも気にかかるとみえて、それから後も、家の中は、なんとなく、うすぐらいような日がつづきました。

ところが、まったく突然でした。それが、おどろきでもあり、喜びでもあったのは、兄が帰ってきたことです。

ある日、だれか玄関へきたようなけはいがしたので、姉が出てみると、立っていたのが兵隊すがたの兄だったので、姉は、びっくりして、