轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
「いのち」1937(昭和12)年2月号から連載
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 页
私たちは一度のキスもなくて過ぎた。肉体的な慾情もない代りに、リアリスチックな生活配慮もないのだから、まじめな恋愛とはもとより言えない。いわば私の恋愛の感情の操練がこうした少女達との交友とすさびの間に行われていったのであった。
しかしそうは言っても、もとより官能の刺激がなかったのではない。私は鶴子やすみ子や、鈴子やまた後に書く安子の美の肌ざわりをもちゃんと嗅ぎ分けていた。その皮膚の色や、髪のくせまで皆それぞれの異った魅力で私を牽き付けていたのであった。
鈴子は丈の高い、美しい斑のある鹿の子の様な体臭を私に感じさせていた。その鹿があしびの花のかげから身をあらわすように、やさしく、ふうわりと、けれども何か躍りかかって来るように溌剌と私に印象するのであった。
彼女は美しい西洋封筒に※の花など入れて恋の歌まじりの手紙をよこしたりするようになった。それがすぐ目と鼻との間にいていつでも逢える私によこすのだ。今では姉も、従兄もそれを可笑しがったが、決して開封するような事はなく、そのまま渡してくれた。どうせ子供のする事だと高をくくっていたのであろう。けれども彼女は、