轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

「いのち」1937(昭和12)年2月号から連載

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 页

青空文庫

店は古衣商で、乏しい品物が並べられ、屋根看板もなく、店頭には古衣の半纏股引とがぶら下っていた。どう見ても美とローマンスとに無縁であった。叔母は美と趣味との解らない女ではなかった。芝居も好きだったし、着物なども数無いのを美しく、品よく大事に着ていた。商業ももっと手を拡げたく、又それだけの才能もあったのだが、叔父がどうしても許さなかった。

「あなたも少し仕入れをしましょうよ。大丈夫さばけないことはないんですから。私だって商売は嫌いじゃないんですし」

叔母が叔父の機嫌のいい時を見てこう言うと、叔父はたちまち機嫌を損じて、

「資本が無いから手は拡げられないよ。わしは派手な真似をするのはいやだ」

とにべもなく答えるのであった。

妹の重子が側から、口を出して、

「でも屋根看板だけはあげましょうよ。近所で家だけあがってないんですもの、私きまりが悪いわ」

と言うと叔父は怒り出して、

「そんならお前たち勝手にしろ。お前たちは味方だからな」

と言うのだ。重子と叔母と私とは倉田家の血つづきなのでそうしたひがみが叔父にはあった。それだけでなく、軒燈はあっても夜火を点さないのだ。