轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こうえんのはなとどくが

公園の花と毒蛾

小川 未明

「朝日新聞」1922(大正11)年6月26日~7月10日

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 18,574 字 · 38 页

青空文庫

細かな葉が、かわいらしい、清らかな歯を見せて笑っているように、微風に揺らいでいました。花は、あたりのようすがまったく変わってしまったのを知りました。あのさびしい、うす寒い高原から、永久に別れてしまったことが疑われるような、そして、そういうことはあり得ないような、ただなんとなく、おちつきのない気持ちでいましたから、小鳥に対して、十分のお礼や、お別れの言葉すらいうことを忘れてしまいました。

「さようなら。」と一声いい残して、小鳥の影は、いずこへともなく飛び去ってしまいました。

花は、不安な、悩ましい一夜を送りました。しかし、花は、「ついに憧れていたところへきた。」と考えると、急に、いきいきとした気持ちになるのでした。そのうちに、夜がほのぼのと白んで、太陽が上がった。このとき、花は、どんな光景をながめたでありましょう。

その日から、この花の生活は、一変したのでした。花壇には、赤や、黄や、紫や、白や、さまざまな色彩の花が、いっぱいに咲いていました。とこなつの花は、それらの花をいままで見たことがありません。みんな自分よりは、脊が高くて、いい匂いのする美しい花ばかりでありました。