轻松读懂日语经典作品
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けんきょう
剣侠
国枝 史郎
「山形新聞」1936(昭和11)年3月~8月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 156,961 字 · 310 页
「へい、さようでございましたか、赤尾のお貸元さんでございましたか。……野郎とうとう来やがったな」
「え、何だって、何て云ったんだい?」
「いいえ何にも云やアしません。……ええどうも困りましたな。いつもでしたら家中総出で、お迎えするんでございますが、何しろ今晩は馬大尽様が、そのお山さんを相方にして、しかも家を総仕舞いにして、誰もあげるなと有仰って……」
その時林蔵が声をかけた。
「それじゃア何かいお山の客は、木曽の馬大尽井上嘉門様か?」
「へい、さようでございます」
「それじゃアどうも仕方がねえ。そうそうそう云えば井上大尽が、今日この土地へ来られたってこと人の噂で聞いたっけ。此方俺も随分ご厄介になった方だ。……いやそれなら結構だ。そういうお方に可愛がられたとあっては、かえってお山に箔がつく、いやそれなら結構だ。……杉さん、藤作、じゃア行こう。……笹屋へでも行って飲み明かそうぜ」
三人は山城屋の門から離れ、五町ほど離れたこれも遊女屋の、笹屋というのへ乗り込んだ。
三人各自寝についた。
夜中に林蔵は眼をさまし、用を達すため部屋を出た。
内緒の前まで来た時である、