轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

海野十三『十八時の音楽浴』。同一底本的分册已合并为一书。收入:十八時の音楽浴、ある宇宙塵の秘密、第五氷河期、軍用鮫、生きている腸、放送された遺言、千年後の世界、特許多腕人間方式、宇宙女囚第一号。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 页

青空文庫

十八時の音楽浴

1

太陽の下では、地球が黄昏れていた。

その黄昏れゆく地帯の直下にある彼の国では、ちょうど十八時のタイム・シグナルがおごそかに百万人の住民の心臓をゆすぶりはじめた。

「ほう、十八時だ」

「十八時の音楽浴だ」

「さあ誰も皆、遅れないように早く座席についた!」

アリシア区では博士コハクと男学員ペンとそして女学員バラの三人がいるきりだった。タイム・シグナルを耳にするより早く、三人は扉を開いて青い廊下にとびだした。

その青廊下には銀色に光る太い金属パイプを螺旋形に曲げて作ってある座席が遠くまで並んでいた。

三人は自分たちの名前が書かれてある座席の上に、それぞれ、ピョンピョンと飛びのった。それをきっかけのように、天井に三つの黄色い円窓があいて、その中から黄色い風のシャワーが三人の頭上に落ちてきた。すがすがしい風のシャワーだった。

三人は黙々として、音楽浴のはじまるのを待った。

博士コハクは中年の男性――漆黒の長髪をうしろになでたようにくしけずり、同じく漆黒の服を着ている。身体はすんなりとして細く、背は高いほうだ。上品な顔立ちをもち、心もち青白い皮膚の下に、なにかしら情熱が静かに、だがすこやかに沸々と泡を立てているといったようにみえる。