轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
まんじ
卍
谷崎 潤一郎
「改造」改造社、1928(昭和3)年3月~1929(昭和4)年4月、6月~10月、12月~1930(昭和5)年1月、4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,618 字 · 258 页
すると男が「ふん、そんなら国道の業平橋のとこで降りたらよろしいがな」と、同じように光子さんの顔見返しながらそういい出したいうのんは、私にはよう分ってるのんですが、あの橋の所から阪急の線まで出る路がまたえらい淋しいて、片ッぽ側が大きな松のたあんと生えてる土手ですよって、あんな所女三人で歩けるはずあれしません。そんで綿貫はちょっとでも長いこと光子さんと一緒にいてたいのんで、自動車降りてからあの路を送って来たいのです。それにしても「船場の徳光さんの近所におります」いうてたのんにそんな橋の名アやあの辺の路知ってるいうのんは、もう今までに何遍も二人で此処ら辺散歩したことがあるからなんです。私よっぽど「誰に見られても男の人が附いて来るのんが一番わるい、三人だけやったらどないでも言訳立つよって、あんたええ加減に帰んなさい。私に預けるいうときながら、あんた帰ってくれはれへんねんやったら私帰ります」いうてやろか知らん思たんですが、お梅どんの方は「それがよろしおまんなあ」「そうしまよなあ」と何でも彼でも綿貫のいうことに調子合わして、「そんならお気の毒ですけど、阪急のとこまで送って戴けまッしゃろか」