轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
なんがをかくはなし
南画を描く話
中谷 宇吉郎
「中央公論」1941(昭和16)年7月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,968 字 · 24 页
そういう目的には、どうも絵よりも写真の方が良いらしい。その良い例は内田清之助氏の『画と鳥』という本に沢山出ている。その中には、色々な鳥の生態写真と、丁度それに相応した姿の絵とが沢山あるが、開いて行くうちに、はっと「これは絵になる」という気がするのは、殆んど全部生態写真の方である。もっとも絵の方は抽象した像であり、写真の方は「全体」であるから、それが当然なのかもしれない。
二つの図説を根気よく見ているうちに、大分魚と蟹の顔をおぼえた。丁度脇本楽之軒氏から『新撰名品綜覧』の第一輯が届けられたが、そのうちの崋山先生の異魚図なども、一目見てすぐつばめうおと分って、独りで得意になった。異魚不知其名云々と賛をしてある絵であるが、あそこの所に Platax teira と学名の賛をしたら、ちょっとペダンティックで面白いかもしれないと、つまらぬことを考えて一人で悦に入っていた。こういう本はいわば文明の利器であって、或る場合にはなかなか便利なものである。
魚はかさごといしだいとを描いて見たが、この方は崋山先生の絵があるので、どうも見劣りがしていけない。それよりもはなびしがにの方がよほど上出来である。