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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页
そこで君の家へ呼ぶ事にしておいたのさ――なあに君はひま人だからちょうどいいやね――差支えなんぞある男じゃない、聞くがいいさ」と迷亭は独りで呑み込んでいる。「物理学の演説なんか僕にゃ分らん」と主人は少々迷亭の専断を憤ったもののごとくに云う。「ところがその問題がマグネ付けられたノッズルについてなどと云う乾燥無味なものじゃないんだ。首縊りの力学と云う脱俗超凡な演題なのだから傾聴する価値があるさ」「君は首を縊り損くなった男だから傾聴するが好いが僕なんざあ……」「歌舞伎座で悪寒がするくらいの人間だから聞かれないと云う結論は出そうもないぜ」と例のごとく軽口を叩く。妻君はホホと笑って主人を顧みながら次の間へ退く。主人は無言のまま吾輩の頭を撫でる。この時のみは非常に丁寧な撫で方であった。
それから約七分くらいすると注文通り寒月君が来る。今日は晩に演舌をするというので例になく立派なフロックを着て、洗濯し立ての白襟を聳やかして、男振りを二割方上げて、「少し後れまして」と落ちつき払って、挨拶をする。「さっきから二人で大待ちに待ったところなんだ。早速願おう、なあ君」と主人を見る。