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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

「御前のか」

「あなたんでさあね。代価が二十七銭」

「それから?」

「山の芋が一箱」

「山の芋まで持って行ったのか。煮て食うつもりか、とろろ汁にするつもりか」

「どうするつもりか知りません。泥棒のところへ行って聞いていらっしゃい」

「いくらするか」

「山の芋のねだんまでは知りません」

「そんなら十二円五十銭くらいにしておこう」

「馬鹿馬鹿しいじゃありませんか、いくら唐津から掘って来たって山の芋が十二円五十銭してたまるもんですか」

「しかし御前は知らんと云うじゃないか」

「知りませんわ、知りませんが十二円五十銭なんて法外ですもの」

「知らんけれども十二円五十銭は法外だとは何だ。まるで論理に合わん。それだから貴様はオタンチン・パレオロガスだと云うんだ」

「何ですって」

「オタンチン・パレオロガスだよ」

「何ですそのオタンチン・パレオロガスって云うのは」

「何でもいい。それからあとは――俺の着物は一向出て来んじゃないか」

「あとは何でも宜うござんす。オタンチン・パレオロガスの意味を聞かして頂戴」

「意味も何にもあるもんか」

「教えて下すってもいいじゃありませんか、あなたはよっぽど私を馬鹿にしていらっしゃるのね。