轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

現に独仙の御蔭で二人ばかり気狂にされているからな」

「誰が」

「誰がって。一人は理野陶然さ。独仙の御蔭で大に禅学に凝り固まって鎌倉へ出掛けて行って、とうとう出先で気狂になってしまった。円覚寺の前に汽車の踏切りがあるだろう、あの踏切り内へ飛び込んでレールの上で座禅をするんだね。それで向うから来る汽車をとめて見せると云う大気焔さ。もっとも汽車の方で留ってくれたから一命だけはとりとめたが、その代り今度は火に入って焼けず、水に入って溺れぬ金剛不壊のからだだと号して寺内の蓮池へ這入ってぶくぶくあるき廻ったもんだ」

「死んだかい」

「その時も幸、道場の坊主が通りかかって助けてくれたが、その後東京へ帰ってから、とうとう腹膜炎で死んでしまった。死んだのは腹膜炎だが、腹膜炎になった原因は僧堂で麦飯や万年漬を食ったせいだから、つまるところは間接に独仙が殺したようなものさ」

「むやみに熱中するのも善し悪ししだね」と主人はちょっと気味のわるいという顔付をする。

「本当にさ。独仙にやられたものがもう一人同窓中にある」

「あぶないね。誰だい」

「立町老梅君さ。あの男も全く独仙にそそのかされて鰻が天上するような事ばかり言っていたが、とうとう君本物になってしまった」