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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

「へえ、それで雪江さんは馬鹿竹になる気なの」

「やだわ、馬鹿竹だなんて。そんなものになりたくはないわ。金田の富子さんなんぞは失敬だって大変怒ってよ」

「金田の富子さんて、あの向横町の?」

「ええ、あのハイカラさんよ」

「あの人も雪江さんの学校へ行くの?」

「いいえ、ただ婦人会だから傍聴に来たの。本当にハイカラね。どうも驚ろいちまうわ」

「でも大変いい器量だって云うじゃありませんか」

「並ですわ。御自慢ほどじゃありませんよ。あんなに御化粧をすればたいていの人はよく見えるわ」

「それじゃ雪江さんなんぞはそのかたのように御化粧をすれば金田さんの倍くらい美しくなるでしょう」

「あらいやだ。よくってよ。知らないわ。だけど、あの方は全くつくり過ぎるのね。なんぼ御金があったって――」

「つくり過ぎても御金のある方がいいじゃありませんか」

「それもそうだけれども――あの方こそ、少し馬鹿竹になった方がいいでしょう。無暗に威張るんですもの。この間もなんとか云う詩人が新体詩集を捧げたって、みんなに吹聴しているんですもの」

「東風さんでしょう」

「あら、あの方が捧げたの、よっぽど物数奇ね」

「でも東風さんは大変真面目なんですよ。