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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

「何だいそのビールは」

「お見やげでござります。前祝に角の酒屋で買うて来ました。一つ飲んで下さい」

主人は手を拍って下女を呼んで栓を抜かせる。主人、迷亭、独仙、寒月、東風の五君は恭しくコップを捧げて、三平君の艶福を祝した。三平君は大に愉快な様子で

「ここにいる諸君を披露会に招待しますが、みんな出てくれますか、出てくれるでしょうね」と云う。

「おれはいやだ」と主人はすぐ答える。

「なぜですか。私の一生に一度の大礼ですばい。出てくんなさらんか。少し不人情のごたるな」

「不人情じゃないが、おれは出ないよ」

「着物がないですか。羽織と袴くらいどうでもしますたい。ちと人中へも出るがよかたい先生。有名な人に紹介して上げます」

「真平ご免だ」

「胃病が癒りますばい」

「癒らんでも差支えない」

「そげん頑固張りなさるならやむを得ません。あなたはどうです来てくれますか」

「僕かね、是非行くよ。出来るなら媒酌人たるの栄を得たいくらいのものだ。シャンパンの三々九度や春の宵。――なに仲人は鈴木の藤さんだって? なるほどそこいらだろうと思った。これは残念だが仕方がない。仲人が二人出来ても多過ぎるだろう、ただの人間としてまさに出席するよ」