轻松读懂日语经典作品
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しじゅうふわく
四十不惑
佐々木 邦
「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社、1952(昭和27)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,633 字 · 26 页
なぞと言ってくれる。
「痛いですね。今でも若い積りですよ」
「まあ! 飛んだ失礼を申上げました」
「もう十若いと唯は置かないんですけれど」
と、これは口に出して言ったのでない。肚の中でいつもそう思っている。
小柴さんの席は僕の直ぐ隣りだ。綺麗順に並べて置くのでもないが、偶然そういう席次になっている。
「課長さん、御迷惑でしょうけれど、私達、やっぱり課長さんに英語の御指導をお願いしたいんですけれど」
と或日小柴さんが又申入れた。
「僕は駄目だよ」
「皆さんの待望ですから」
「この間も言った通り、僕のは自分用だけの読み書き英語で、会話なんかなっていないんだから」
「御本を読みたいんですわ、御本を」
「どんな本を?」
「何か文学的の御本で、英語の力のつくものです」
「英語の本なんかもう長いこと読んだことがない。これでも若い頃は文学青年で相当スマートの方だったけれど」
「あらまあ! 仇討ち?」
「ハッハヽヽ」
「課長さん、どうしても駄目?」
「駄目だ/\。それに時間がない」
綺麗な小柴さんの懇望を再三拒絶するのは辛かった。女性の美に特別脆い僕だ。タイピスト連中の英語は程度が知れている。