轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

もぐら

土竜

佐左木 俊郎

「文章倶楽部」1926(大正15)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,991 字 · 21 页

青空文庫

」

彼は微笑みながら言った。そして、「全く、光を求めたもぐらもちだったんだ。」と心の中に呟いた。

併し梅三爺には、竜雄が百姓をしたがっていると言うこと以外に、なんのことか判然とは解らなかった。

「百姓もこれ、やって見れば、別して宜いもんでもがいんね。朝から晩まで、真黒になって稼いで!」

「僕には、それがいいんですよ。なんの心配もなく、真黒になって働いて、第一暢気だからね。」

「そうでがすかね。あんまり暢気でもがいんがな。まあ、やって見さいん。」

「百姓の生活が暢気でねえなんて……。僕は、考えただけでも愉快ですけれどね。」

こう言って、竜雄は微笑みながら梅三爺の顔を見た。

三

太陽はいつか西に傾いていた。この季節特有の薄靄にかげろわれて、熟れたトマトのように赤かった。そして、彼方此方に散在する雑木の森は、夕靄の中に黝んでいた。萌黄おどしの樅の嫩葉が殊に目立った。緑のスロープも、高地になるに随って明るく、陰影が一刷毛に撫で下ろされた。蘆の叢の多い下の沢では、葦切りが喧しく啼いていた。

「父! 俺、家さ行ぐでは。お飯炊く時分だからは……」

父親の傍で、黙って聞いていたヨーギは、急に起ち上がった。