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ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页

青空文庫

金星超人――海底にかくれた日本

色彩通信は、間もなく停った。

それとともに、水中塔は、ずぶずぶと、ベトンの中に沈んでいった。そして、そのあとは、平坦なベトン面となり終った。

「オルガ姫、信号の解読は、まだ出来ないのか」

私は、待切れなくって、催促をした。

「はい、もう五分間、お待ち下さい」

「早くやってくれ」

早くやってくれといいつけても、相手は人造人間だから、どうなるわけのものではないが、それにも拘らず、催促しないではいられない。私は、元帥が、なにをいって来たか、早く知りたくて仕方がないのだった。

「はい、解読を終りました」

「そうか。じゃあ、始めから、読んでくれ」

私は、胸をおどらせて、オルガ姫が、どんなことを読みあげるかと、それを待った。

「では、読みます。――鬼塚元帥は、黒馬博士坐乗の魚雷型快速潜水艇を認めて、博士の健在を大いに慶祝するものである」

「おお、そうか。想像していたとおり、やっぱり、鬼塚元帥からの通信だったか。それで、どうした。先を読め」

「――わが敬愛する黒馬博士に対し、甚だ遺憾なることなれども、余は博士を、当分の間、わが日本より閉め出すの已むなき事態に至れることを、謹みて通告する次第である」