轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

へんなおとこ

変な男

豊島 与志雄

「中央公論」1923(大正12)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 40,508 字 · 81 页

青空文庫

そして多くは、間接療法のために他の器官が弱らされて、回復が長引くばかりです。そんなことになるよりは、自然のまま放っておく方がましです。癒るものなら必ず癒るし、死ぬものなら必ず死にます。」

「驚きましたね、あなたから医学の講義を聞こうとは思いませんでしたよ。」そして中村は取ってつけたような笑い方をした。「そうするとあなたは……運命論者ですね。」

「反対です。生きるも死ぬるも自分の手で処置したいから、あやふやなことに望みをかけないだけです。」

中村が何か云い出そうとすると、辰代はその袖を引張った。それで彼はただこう云った。

「その議論は全快されてからにしておきましょう。そして……いやそれくらい頭がはっきりしていられるんですから、大丈夫必配なことはありません。一寸した冷込みでしょうから、温くして寝ていられるがいいですよ。」

中村が出て行こうとすると、今井は身を起しかけたが、手で制せられて、またがっくりと頭を枕につけた。

辰代は中村の後を追っかけて、階下に下りてきた。

「ほんとに喫驚なさいましたでしょう。私もあんな人だとは思いませんでした。どうぞお気を悪くなさらないで下さいましな。