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がいこうのほうしん
外交の方針
大隈 重信
第十囘帝國議會衆議院での演説、1897(明治30)年2月16日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,488 字 · 7 页
今まさに既に数十年来の大問題たる条約改正は、僅かに墺太利匈牙利の一国を残すというが如き有様になっているのであります。そこでもうこれも早晩落着するに相違ない。その時に当って初めて日本が世界に向って同等の地位を保つのである。これまで諸君ご承知の通りに、領事裁判というものは耶蘇教国民以外にのみ行わるるものである、有色人種の間にのみ行わるるものであるというが如きことは、随分立派な国際法の学者達も述べたのでありますが、その妄想は次第次第に消滅して、耶蘇教国以外、白皙人種以外に、日本の進歩はいわゆるこの正理の上から世界の正理の助けを受けて、ついに同等の地位を保つということに至ったのであります。
それでこれより愈々この条約改正から起るところの日本の利益を収めんとすれば、一層力を尽してこの国を進めなくてはならぬのである。また疑いなくこの国は進むに相違ないのである。この進むところのものは外交と相待つのである。それ故にその外交がついにこの正理の土台に於て国際法と近寄るという、最も善良なる外交を執って往かなくてはならぬ。これは決して本大臣、即ちこの大隈という大臣の言葉ではないのである。