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だいせんらんごのこくさいへいわ

大戦乱後の国際平和

大隈 重信

民族的僻見の除去「平和時報 第三巻第一〇号」1915(大正4)年10月<br>戦争と平和「平和時報 第三巻第一〇号」1915(大正4)年10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,219 字 · 11 页

青空文庫

日耳曼文明の優秀なるものは破壊され、過去の思想家は勿論、現在の思想家オイケンの如きも何処かへ吹飛されてしまった。この先生は「ミリタリズム」の渦中に投じて働いた先生だ。そうすると得るところは何か。得るところは何百万人という人間を殺した悲惨なる歴史の外はない。而して、戦いそのものの根本は民族的の過てる僻見から来たのである。この教訓に依って、将来かくの如き禍を避けんとすれば、何としても人道の上から四海兄弟という理想を実現しなければならぬ。然らざれば、真の平和は来らぬのである。それ故に、亜米利加の如きも桑港に万国平和会議があるならば、まずカリホルニアその他に於ける民族的僻見を一掃してしまえというのである。

今度の戦争くらい人を殺したことはない。有史以来初めてである。毎日一万人以上を殺している。何百台の「ギロチン」を備えてもなお足らぬほどである。支那人の文学的口調を以て言えば、血は流れて杵を漂わす、血が流れて四十二吋の臼砲が漂う、血の洪水、屍の山を築く。何の目的でやっているか。先祖から辛苦経営して蓄積した富、何百億というものを煙にして人を殺している。目的が分らぬ。