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だいせんらんごのこくさいへいわ
大戦乱後の国際平和
大隈 重信
民族的僻見の除去「平和時報 第三巻第一〇号」1915(大正4)年10月<br>戦争と平和「平和時報 第三巻第一〇号」1915(大正4)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,219 字 · 11 页
戦争と平和
これ遺伝的に、先祖から猛獣の如き猛烈なる民族的競争の念が伝わっている。それが何処かに潜んでおったのが、機に触れて現われて来たのである。これは独逸の侵略主義、武断主義、あるいは軍国主義、品よく言えば現代の帝国主義というものである。こういう事が、平和の上に非常に害がある。過てる帝国主義、軍国主義、侵略主義、これが武装的平和となった。それで今日までやって来たが、やり方が悪かったから、一たび破裂すると非常なる惨毒を流して、戦乱は何時まで続くか分らぬが、この教訓に依って、人類がいわゆる罪悪を自覚して、ここに初めて平和の端を開くのである。
戦争と平和
今もいうた如く、人類が罪悪を自覚する時、即ちその理性を回復する時に平和の端が開かるるのである。試みに歴史的に戦争と平和との関係を話してみよう。
今日吾人の尊重する赤十字条約は、ソルフェリノー戦争の惨禍を見て、欧州人の反省した結果に外ならぬ。巴里宣言もクリミヤ戦争の結果だ。かのウェストファリヤの平和によりて、今日の欧州列国組織が出来たことを考えて見れば、戦乱の大なるほど、それだけ、大いなる平和が来るのである。かの三十年戦争の惨禍は実に莫大なるもので、歴史家のいうところに依れば、ハイデルベルグ大学の学生はただ二人となり、他の学生は「マキャベリズム」