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だいこのは
大根の葉
壺井 栄
「文芸」改造社、1938(昭和13)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 24,854 字 · 50 页
」
「重たい、重たい、と。」
おばあさんの返事はかけ声であった。
「帰にしなには軽い軽いか?」
「かるい、かるい、と。」
「ほんなら帰にしなに健の手々ひいておくれよ。」
「よし、よし、と。」
おばあさんの鼻の上にも健の鼻の上にも、ブツブツ汗が浮いていた。だいぶ傾いた日が豚桶をかついだおばあさんと健の影法師を、細長くななめに地に映して、その影法師もえっちら、おっちらと動いた。
「おばあさん、影がおもしろい、おもしろいな。」
石垣があったり、道が曲ったりするたびに影法師はかがんだり伸びたりした。おばあさんといってもまだ白髪もなく、腰もしゃんとした大柄なからだのおばあさんにくっついていると、健は赤ん坊のように小さく見えた。だいぶくたびれて、健は両手を膝の上にあてて腰をかがめ、力いっぱいの大またに足をかわした。
上の方から鍬をかついだよそのおっさんがおりて来た。
「ほう、あっちの孫さんかいな、お父さんによう似とらや。」
おっさんは片足を畑に入れておばあさんに道をゆずりながら、挨拶がわりに健の顔をのぞきこんで行った。
「おばあさん、あれだれぞいの?」
「あれかいや、あれはのう、太郎んどんのおっさんじゃ。