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たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1939(昭和14)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,147 字 · 187 页
自分が死んだらその秘密は誰が祖国に知らすのだ。
一秒、二秒、三秒……
息づまるような無気味な瞬間だった。
ぶぶう――、ぶぶう――
突然、耳をつんざくけたたましい非常警報のサイレンが鳴り出したのである。
「あ」
扉のそばに立っていたリーロフが叫んだ。
つづいて何やらわめき合う人声、どたどたどたどた混雑する足音が、廊下の方から聞え出した。
ケレンコは、さっと立ちあがって、
「おい、リーロフ、君は、太刀川をこの部屋に閉じこめて見張をつけておけ、わが輩は、司令室に行く、手配がすんだら君も後からすぐにやって来い」
そういいすてて、ケレンコは、とぶようにして部屋を出て行った。
一たい何事が起ったのか。
海底司令室
ぶぶうー、ぶぶうー。
妙に心をかきみだすようなサイレンの音だった。
ケレンコは、あわただしく司令室にかけこんだ。覆面、黒服をとると、海底要塞司令官の軍服姿だ。
司令室は見るからにいかめしい部屋で海底要塞のありとあらゆる械械をうごかす仕掛が、あつまっていた。その仕掛はすりばち山みたいに、うずたかくつみ上げられていた。そのまわりを、階段が下からぐるぐるとまわって頂上にとどいている。