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おんなのはなし・はなのはなし

女の話・花の話

上村 松園

「大毎美術 第十三巻第五号」1934(昭和9)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,639 字 · 6 页

青空文庫

女中の髪でも、その丈長の工合など、ゆかしいものでした。この丈長でも、京と大阪では少し違っておりましたし、帯だって形が違っておったようです。京の女中のは、黒繻子の帯をキチンと斜かいに立てに結んだものが、大阪は両端を少しだらりと下げておったように覚えております。

手がらなどでも、若い人だけがかけたものではなくて、年とった人でもかけておりました。鼠色の手がらなどあって、そういうものがいろいろとありました。私の記憶にあるものでも、様々変った女風俗があります。

帝展に限らず展覧会の女風俗画は、ほとんど今風のものが多かったのですから、私の描くようなものは流行不流行は別として、また幾分か物なつかしさがあるだろうと思いまして、思いついて青岱の嫁御寮をかいてみたわけでした。

○

新しいものが流行で、だんだん旧いことが廃れてゆきます。これは絵のことばかりではありません、何も彼も旧いものは廃れてゆく時代なのですから、なおさら心して旧いものを保存したい気にもなります。これは何も、時代に反抗する心というような、そんな烈しい気持ではなくて、自分を守るという気持からです。