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おんなのはなし・はなのはなし
女の話・花の話
上村 松園
「大毎美術 第十三巻第五号」1934(昭和9)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,639 字 · 6 页
今申した女風俗などでも、新しい人たちは旧いことを顧みようとはしないでしょうし、また顧みも出来ますまい。やはり旧いことは私たちが守るより外はないと思います。しかし新しい人たちだからといって、まるで旧いことには頓着しないというわけでもございますまいが、何しろ、御当人たちは、その境涯を経て来ておられるのではありませんから、それを描こうにも、なんだかしっくりしないところがあって、出そうにも出にくいだろうと思います。そこにまいりますと、私などは明治の初年中年の空気の中をずっと乗り切ってまいっておりますから、それらのことは見たり聞いたりしておりますだけに、深い感じをもっているわけです。
私も遑さえあったら、その見聞した明治女風俗を、何かの折々には描いて置きたいと思っております。
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京の花は、どこもかしこも俗了でいけません。嵐山も円山もわるいことはないのですが、何しろ大そうな人出でワイワイいっておりますから、ほんとうの花の趣きを味わいかねます。
京には、花の寺の保勝会というものがありまして、年に僅か二円の会費を納めますと、花の時分にそこへ招待をうけまして、一日ゆっくり花を見て、食事からお茶から、休憩なども自由に出来るようになっております。