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じょしきょういくのもくてき
女子教育の目的
大隈 重信
「をんな 第五卷第五號」大日本女學會、1905(明治38)年5月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,311 字 · 11 页
これがために日本が一朝世界の文明に触れて、直ちに彼の長を採るという暁に至っても、日本の風俗・慣習・道徳の上に甚だしい衝突が起らずして、世界の文明と日本の文明と旨く調和することが出来たのである。これをごく約めて断言すれば、婦人を苦しめた国は衰え、婦人に相当の地位を与えた国は進む。畢竟女を苦しめた国はいわゆる因果応報で、そういう国の衰えるのは決して偶然でないということになる。これが我輩の持論である。
斯様に世界の文明が日本へ来たが、日本の文明もまた外国へ行く。今日の有様は水の平準に拡がるが如き勢いで物が調和する。日本に於ける一種の美術、あるいは美術を応用した工芸などが、東洋の美術といって独逸にも行き、仏蘭西にも行き、亜米利加にも行く。その美術を応用したものは陶器、漆器、あるいは種々の模様、あるいは染物の色合、室内の装飾などに於て日本の美術が幾らも外へ出て行く。この五十年来彼の長を採った上について、最も主なるものはあらゆるサイエンスである。日本の一番の欠点はサイエンスであった。それに次いでは政治の上に大いなる弊があった。あるいは軍隊の上にも種々足らないところがあった。