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ようかいがくこうぎ

妖怪学講義

井上 円了

02 緒言

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,679 字 · 35 页

青空文庫

に掲げ、第七学年度講義録をもって「妖怪学講義録」となさんとす。それ本館発行の講義録は毎年十一月上旬初号を発行し、翌年十月下旬に至りて完結するを例とす。よって、本年十一月上旬より発行する講義録に「妖怪学講義」を掲げ、これを他学年の講義録に区別せんために、第七学年度講義録と名付くるなり。しかして、その講義は理学、哲学諸科の原理に照らして説明を付するものなれば、これを通読するものにひとり妖怪の道理を知らしむるのみならず、あわせて各学科の大要を講究するの便を得せしめ、決して『哲学館講義録』の名義にたがわざらんことを期す。

そもそも余が妖怪学研究に着手したるは、今をさること十年前、すなわち明治十七年夏期に始まる。その後、この研究の講学上必要なる理由をのべて、東京大学中にその講究所を設置せられんことを建議したることあり。これと同時に、同志を誘導して大学内に不思議研究会を開設したることあり。当時、余の意見に賛同して入会せられたるものは左の諸氏なり。

三宅雄二郎  田中館愛橘  箕作 元八  吉武栄之進  坪井 次郎  坪井正五郎  沢井  廉  福家梅太郎  棚橋 一郎  佐藤勇太郎  坪内 雄蔵