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がくもんのどくりつととうきょうせんもんがっこうのそうりつ

学問の独立と東京専門学校の創立

大隈 重信

「早稻田學報 第五號」早稻田學會、1897(明治30)年7月31日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,595 字 · 14 页

青空文庫

〔創立についての理想〕

随分失敗をする。また成功があるかも知れませぬけれども、成功より失敗が多い。失敗に落胆しなさるな。失敗に打勝たなければならぬ。たびたび失敗するとそれでこの大切なる経験を得る(拍手喝采)。その経験に依って成功を以て期さなければならぬのである。ところでこの複雑なる社会の大洋に於て航海の羅針盤は何であるか。学問だ。諸君はその必要なる学問を修めたのである。しかしながらなかなかまだ初歩なのである。これから先すべてこの社会に現れて航海する航海者は羅針盤と「バロメートル」を決して離し得ないものだ。その「バロメートル」は何である。学問である。すべての仕事をなすと同時に手に巻を持っておらなければならぬ。本を持っておらなければならぬ。これを止めたならば誰でも直ちに失敗をして再び社会に勢力を得ることの出来ないようになってしまうのである。まずこの一言を以て諸君を戒めておきます(大喝采)。

〔創立についての理想〕

それから東京専門学校の十五周年の祝典ということについて少しく既往に溯って申します。これは今市島〔謙吉〕君から大略の報告がありましたけれども、まだ尽さぬところがあるに依って、且つ幸いここには文部大臣あるいは近衛公爵その他大学の校長、教育家、文学家、宗教家、あるいは政治家、どうも見渡すとまずおよそ社会に於てあらゆる勢力のある御方