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がくもんのどくりつととうきょうせんもんがっこうのそうりつ

学問の独立と東京専門学校の創立

大隈 重信

「早稻田學報 第五號」早稻田學會、1897(明治30)年7月31日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,595 字 · 14 页

青空文庫

もっとも今日言うところの立法者ではないが、まずいわば立法者である。印度の仏教を日本の宗旨になした人で、私はこれを立法者というて宜いと思う。実にえらい人である。日本の不充分なる言葉。日本人自ら言うところの不充分なるこの言葉と文章で以て早千有余年前にこの充分進んだところの哲学……高尚なる仏学を日本人は解釈したのである。えらい力だ。それ故に私は決して今日の如何なる高尚の学問も日本の文字と言葉で言直すことが出来ぬ道理はないと思う。それ故に充分に学者達がそこに力を致したならば、必ず日本の学問はあらゆる教科書を皆日本の文字で、日本語で講義をすることが出来る。それから進んで著述をし、あるいはまた無いというものは翻訳をすれば必ず出来ることと考えたから、即ち私は学問の独立ということを大胆にも唱えたのである。

その時には小野梓君、それから先刻市島君から申された六、七人の大学の人がこの時はまだ卒業はしていなかった、今に卒業しようという前に小野梓君が連れて私の所に六、七人の学生が来られた時分にその話をした。それからその人達が皆大いにもっともであるということで、ついにこの邦語を以て高尚なる学問を教えるということの端緒が現われた。