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がくせいのぎのうときんろうたいしゅう

学生の技能と勤労大衆

戸坂 潤

「関西学院新聞」1936(昭和11)年8月8日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,445 字 · 13 页

青空文庫

ある。

要するに簡単に云うと学生は知能(インテリジェンス)に於て一般の民衆から区別される事が本質的な点なのである。学生は他の一切の規定によってその特性を規定することが出来る。だが今は、学生生活の歪曲を如何にするかという問題だ。この問題にとってはこのインテリジェンスが根本的な観点だ。――つまり学生生活の歪曲は他でもないので知能という人間の普遍的に日常必要な一つの技能を当然最もよく訓練されてあるべき学生がその技能の習得に於て障害を受けていると云う事が何よりの学生生活の歪曲なのであって、この歪曲を矯正することはだから当然、知能という技能によって社会的特性を与えられている処のこの学生という「社会的」位置をハッキリさせることに他ならず、学生の一種の技能者技術者としての社会的使命を自覚することなのである。之が学生という「社会的カテゴリー」に忠実なる所以なのだ。

◇

学生に関する学生自身にとっての一切の問題は終局に於てこの「知能的技能者としての学生」というカテゴリーから見て解決されねばならぬと私は信じる。この意味に於ても「技術の獲得」ということは、学生の社会大衆的な使命だ、学生はそのためには願ってもない境遇だ。