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あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
03 伊達政宗の城へ乗込む――仙台の巻――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 24,085 字 · 48 页
これに反して石巻へ入港するのは大部分が石巻の漁船だから、揚った魚はそッくりその市で加工する。そこで全市が殆ど魚の大漁不漁によって生活を左右されているのである。
ここ二年ほどイワシがまるでとれなくなった。寒流異変によるのだそうだ。イワシがとれないと三陸の漁港はみんな参ってしまうらしいね。なぜなら上物の魚は加工に適しないが、イワシこそは加工の最大の原料だ。漁港都市の人口は加工業の労働で主として支えられているのだから、イワシがとれないと市全体が参るのだね。銚子もそうらしい。
不漁だと云ったって、とにかく何万の人口を一手に支える魚なのだから、素人の目には大したものです。私は現在伊東市という温泉都市に住んでいるが、ここは同時に伊豆では屈指の漁港、焼津だの三崎についで相当の人口をもつ漁師街がある。私は去年は早朝に魚市場へ散歩に行くのが習慣だったから、伊東の水揚げはずいぶん見たが、とても三陸の漁港とでは問題にならない。伊東の何倍もある大きな市場に忽ち魚の山ができて、とても、このへんでは想像のできないものだ。
塩竈では港の市場のほかに、市街地の中にある小売市場を見た。