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たいわ

対話

宮本 百合子

「週刊朝日」1924(大正13)年1月1日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,561 字 · 18 页

青空文庫

俺達やカラは、地体ああ云ういやに晴れ晴れした席にいたたまれないのを百も承知でいながら、何食わぬ顔で叮嚀に請待しおる。なまじい、諸神なみに扱われるので、ふてて思う存分あたけることも出来はせぬ。

ミーダ 未だ音楽が聴えるな。――アポローばりの立琴をきかせられたり、優らしい若い女神が、花束飾りをかざして舞うのを見せられたりすると、俺の熾な意気も変に沮喪する。今も、あの宮の階段を降りかけていると丸々肥って星のような眼をした天童が俺を見つけて、「もうかえゆの? 又、いらっちゃい」と、頭を振って挨拶をした。妙に暖かいような他愛ない魔気が襲いかかって、危く、何より大敵のにこにこ笑いに捕まりそうになったが。――彼処はいけないよ。油断がならない。

ヴィンダー が、まあ此処まで来れば、其の心配もないと云うものだ。――どうれ!(第二の天の宮の真中に仰向きにたおれる)縮んだ惨めな筋肉ども! 延び拡がって活気をつけろ!

ミーダ(ヴィンダーブラの傍に胡坐を組んで四辺を見廻す。)誰も未だ帰っていないな。

ヴィンダー 俺達のように、意志の明白な者はいない証拠だ。い辛いのに、弱気で堅くなっているんだろう。