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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
同じく、グロース、ウエップ、イルコックの三名も、いまとおく左門洞の楽園をはなれて、ひとりせきばくたる、この樹下に横臥するとき、さきにこの樹下にねむりし人をおもい、左門洞のことを思えば、その心の奥に一まつのくゆるがごとき、うらむがごとき、一種の念のきざすのを禁じることができようか。
× × ×
十月十二日、僕は一同にはじめの計画を変更することをはかった。それはまずこの川をわたって左岸にそい、失望湾まで下降することである。
「川を渡ってくだるのも、川にそってくだってからわたるのも同じじゃないか」
とグロースが、抗議を申しこんだ。
「そうだ。帰するところは同じだが、このまえ、富士男が探検した話をきみは忘れはしまい。富士男の一行は左岸の林中に、ストーンパインを発見したというではないか、そうすればぼくらは、ゆくゆく果実を採集する便宜がある。一挙両得じゃないか」
「なるほど、わかった」
「たよりない、食糧係だなあ」
ぼくがこういうとみなは笑った。衆議は一決した。ぼくらは浅瀬をさがして容易にわたることができた、だが、この行路は思ったよりなかなかの困難だった、下草はこしを没し、すねにまといつく。