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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「ハハハ、遠慮にはおよばないさ。黒ん坊は働くために生まれてきたのだから、使ってやれば喜んでいる」
とグロースがこともなげにいった。
「そうだそうだ。ぼくらはかれを働かしてやるのだから、感謝されこそすれ、こちらから頭をさげることはいらない」
とウエップがいった。
ぼくはあまり感心しなかったが、衆議にしたがうことにした。
「では第二案として、左門洞に帰るまえに、ぼくらは浜辺にそって、島の北部を探征することを提議する。たとえ荷物をとりに帰るとしても、ぼくらはなにか一つてがらをたてておきたいからだ、諸君はどう思う」
「そりゃすばらしい計画だ」
「左門洞の一同の鼻をあかすに、絶好の計画だ」
衆議は一決した。いよいよ探検するとなれば、往復に少なくとも三日の日数をついやさねばならない、十分なる睡眠と、英気を養うために、早目に寝につく。
十月十四日、未明の空にはなごりの星があわく光っていた、太陽はまだあがらない。黄卵色の雲が東の空に浮いていた。清涼な風が身をひきしめてすがすがしい。ぼくらは第二の探検地、北方をさしてすすんだ。およそ四キロメートルばかりのあいだは、浜辺一帯の岩つづきで、ただ左手の林ぎわのほうに、はば三十メートルばかりのひとすじの砂道がのこっている。