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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

「たこは一度あがったら、いつまでもそのままでいることができるだろうか」

「それはだいじょうぶだ」

と工学博士のバクスターが、沈黙を破ってうなずいた。

「工学博士の保証があるならだいじょうぶだ、ぼくの小説的空想は、いま実をむすんだ」

とサービスが鼻孔をふくらました。

一同は笑った。

「富士男君、いったいどのくらいの高さまであげようというのだい」

とバクスターがいった。

「そうだ、二百メートルぐらいの高さにまで達したいと思うんだ、そうすれば島のもようを見おろすことができる」

「さっそく、ぼくらは実行にうつろう、ぼくらはもうたいくつでたいくつでならないんだからね」

とサービスが腕をなでた。一同はこの新たなる計画に、眼をギラギラと光らして賛成した。

「製作主任はやっぱりバクスター君にまかせよう」

「それがいい」

「万歳!」

一同の意気はとみにあがった、だがただひとり、ゴルドンはしじゅう黙然と腕を組んで一言も発しなかった。思慮深いかれはこの冒険をあやぶんだ。一同が食堂を去ったのち、かれは富士男に近づいた。

「富士男君、きみはほんとうにこの計画を実行しようというのか」

「そうだ、ぼくはぜひやりたい」