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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

「どうか、ドノバンとけんかしないようにしてくれたまえね」

「むろんだ、ドノバンはただいばりたいのが病で、性質は善良なんだから、ぼくはなんとも思っていないよ」

「それでぼくも安心したが、少年連盟はぼくら三人が年長者だからね、きみとドノバンと仲が悪くなると、まったくみんなが心細がるよ」

「連盟のためには、どんなことでも、しのばなきゃならんよ」

「それで安心した」

じっさいもう一と月のうちに、一同の住居する土地をきめねばならぬ、サクラ号の損所はだんだんはげしくなる、このぶんでは、一と月ももたぬかもしれぬのだ。

四人は四日分の食料を準備した、めいめい一ちょうの旋条銃と、短銃をたずさえ、ほかに斧、磁石、望遠鏡、毛布などを持ってゆくことにした。

いよいよあすは出発という日の夕方、一同はこわれた甲板に食卓をならべて、しばらくの別れをおしんだ。旅程は四日だが、名も知らぬ土地である。河また河、谷また谷、ぼうぼうたる草は身を没して怪禽昼も鳴く、そのあいだ猛獣毒蛇のおそれがある、蕃人襲来のおそれもある。

しばしの別れだが、使命は重かつ大、どこでどんな災殃にあうかもしれぬのだ。