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こころのしらべ

心の調べ

宮城 道雄

宮城道雄『心の調べ』。同一底本的分册已合并为一书。收入:心の調べ、雨夜の駅、音の世界に生きる、垣隣り、声と食物、声と性格、声と人柄、五十年をかえりみて、純粋の声、春雨、耳の日記、昔の盲人と外国の盲人、山の声、私のすきな人、私の若い頃、レコード夜話。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 29,958 字 · 66 页

青空文庫

これが実子でなくても、自分の子供として教育した人は、実子を持った人と同様な結果になるわけで、親しみが持てるのである。

婦人の丁寧であることは望ましいことであるが、中には非常に言葉数が多くて、先がわかっているのに、廻りくどく話す人がある。そういう人に対しては、聞いている途中で、早く止めて貰いたいと思うことがよくある。ところがそれと反対に、言葉数が少くて、婦人であるのに無愛想な人がある。殊にこの頃の若い女学生たちは、あまり勉強に熱中しているせいか、お客とか、はじめて会った人に対しても、無愛想な場合があるように思われる。心にもない媚び諂いは気持が悪いが、婦人の声や言葉には多少の愛嬌とか潤いとかがありたいものである。

近ごろの世の中は生活においていろいろ苦労があることと思われるが、生活は荒まないようにありたいと思う。心が荒めば従って言葉までが荒んで来る。言葉なり声なりが荒めば、それによって心の荒みを他人に感じさせ、従って他人をも荒ませることになる。われわれは生活は荒んでも、心まで荒まないように心掛けたいものだと思う。

私は常に音楽を教育する立場として、歌わせていて、発音ということが非常に気になる。