轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんれいさつじんじけん

心霊殺人事件

坂口 安吾

「別冊小説新潮 第八巻第一四号(創作二十二人集)」1954(昭和29)年10月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,557 字 · 52 页

青空文庫

場合によってはビルマへ行って孫をひきとってくる。産院で孫のお産をさせるよりも何百何千倍のムダであるが、そのムダをも辞せぬコンタンはそも何事であるか。息子の一寸法師や三人の娘が他人以上にこれをいぶかったのは無理がない。子供たちにビタ一文やらぬためのコンタンではないかなぞと疑りたくなるのも当然だった。

「父からビタ一文だって当てにしている私たちじゃないんですけど、そのコンタンがシャクなんですよ。イヤガラセに心霊術のカラクリをあばいて鼻をあかしてやりたいのです。むろん父が兄の霊に会うという日は父ひとりで私たちが会うことはできないのですが、それだけでは私たち四人の兄妹が納得できませんと申しましてね。他に一日私たち兄妹主催の実験会を開いて父にも出席してもらうことを許可してもらったのです。むろんそのための費用やら余分の滞在費は当方持ちにきまってますが、心霊術師の旅費と大道具の運賃まで半分当方持ちという高利の条件でしてね。父との商談ですからそれぐらいは覚悟の上で、父の鼻をあかしてやるためならそれぐらいの金はだしてあげようと私や妹の主人たちも大へん乗気なのです。先生への謝礼も充分に致すつもりですから、ぜひぜひ出席願って心霊術のカラクリをあばいていただきたいのです」