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しそうぎかいたるをしれ

思想議会たるを知れ

戸坂 潤

「中央公論」1937(昭和12)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,339 字 · 5 页

青空文庫

既に民衆の大半は××××デマゴギーの呪縛から解き放たれようとしている。之には所謂外交の失敗ということが何より効き目があったのである。満州事変以来、日本の外交は何と云っても成功の二字につきている。少くとも成功であったと民衆は感得して来ているのである。そこから、そこへ横たわる勢力の主体に対する多分の信頼というものも生じて来ていたのだ。処がその何より大切なよい処であった外交成功が、行きづまって了った。国民大衆はもはや失敗した外交の主体などの説ききかすことに耳を傾けなくなるのが自然だろう。

かくて云うまでもなく、政党の対政府対××攻勢は、税制改革案乃至予算案と同時に外交失敗の問題へ集中される。而もここでは予算や税制とは異って物質と数字とから自由なのだから、それだけイデオロギッシュに話しを推して行くことが出来る。例の啓蒙的道徳的な効果をねらう点では、打ってつけの個処である。勿論ここから倒閣運動へ展開するなどとは考えられない。効果はそういう現実的なものであるより、多分にマヌーバー的なものにあるだろう。国民大衆にとっては現内閣が倒れた処ですぐ様喜ぶ理由にはならないのである。