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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
「さあ、ここへはいってください」
帆村にせきたてられて、兵曹長が中にはいってみますと、室内は四畳半ぐらいのひろさで、中には藁が山のように積んでありました。
見張小屋の朝
1
小さい煉瓦建の番小屋――その中に山のように積んである藁!
「ああ、これはなかなかいい寝床がある」
小浜兵曹長は、子供のように無邪気に藁の山へかけあがりました。
このとき帆村は、
「では、小浜さん。だいぶん時間がたちましたから、私は怪塔ロケットへ一たん戻ります。今夜ふけてから、あらためてもう一度まいります。それまで、ここにかくれていてください」
「すぐ訊きたいこともあるんだが、あとからにするか。ではきっと、後から来てくれたまえよ、いいかね」
小浜兵曹長は、帆村をかえしたくはなかったけれど、やむをえず、かえしました。そのあとで、彼は藁の上に大の字になって、のびのびと寝ました。よほど疲れていたのでありましょう。まもなく彼はぐっすりと寝こんでしまいました。
やがて兵曹長が目をさましたときには、あたりはすっかり明けはなれ、明かるい日光が窓からすうっとさしこんでいました。
「あっ、とうとう夜が明けちまった。