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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
たいへんものものしく大きいが、空からなげおろした通信筒のようです」
「なに、通信筒か」
「はい、いま引抜きます」
つねに目ざとい帆村が見つけだしたその通信筒からは、なにが出て来たでしょうか。彼は筒の中から一枚の大きな紙をみつけてひろげました。あけてみるとびっくりです。それは、血で書いた奇妙な文字の行列です。
「なんだ、これは」
「おお、これは怪塔ロケットの中にいる黒人が書いてよこしたものです。文を読みますと――スグ丘ノ小屋ノ積藁ノ下ニアル導火線ノ仕掛ヲ取リノゾカナイト、ワガロケットガ、ソノ上ヲ低空飛行シタノチ、一分以内ニ全島ガ爆破スル、注意セヨ。黒イ鳥」
天罰
1
全島爆破の導火線!
それが、丘のうえの小屋のなかに積みかさねられた藁の下にある!
なんというおそろしい仕掛でしょう。しかも怪塔ロケットがやがてこれにちかづけば、わずか一分のうちに爆発するというおどろくべき黒人からのしらせです。
「さあ皆さん、ぐずぐずしてはいられません。飛行機はすぐ滑走できるように用意をしてください。僕はこれからあの丘をのぼって、小屋にかくされている全島爆破の導火線を切ってまいります」