轻松读懂日语经典作品
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
ですから、強い近眼鏡をかけ、ひげぼうぼうの痩せた小さい顔をもった大利根博士を見た人は、よほど運がよかったことにされていました。大抵の場合は、博士邸の玄関にそなえつけてある電話機でもって、奥の間にある博士と電話で用事を話しあって、用を果すのが普通でありました。その電話さえ、時によると、博士が電話口にあらわれて来ませんために、二日でも三日でも玄関にがんばって、いくども電話をかけてみるよりしかありませんでした。
その大利根博士が、軍艦淡路をおとずれたのは、約束より三日もあとのことでありました。
「やあ、ひどいことになったものですね」
博士は腰をたたきながら、にこにこ顔で舷梯をのぼって来ました。
艦長相馬大佐をはじめ、幕僚たちや検察隊長の塩田大尉なども、大利根博士を出迎えていました。
「これは相当の威力をもっている秘密兵器でやられたのですね。たいへん面白い。すぐにしらべてみましょう」
と、甲板のうえから、艦橋が飴細工のように曲っているのを見上げて、しきりに首をふって感心していました。
「大利根博士、お茶をめしあがれ」
ミチ子が水兵さんに代って、紅茶をすすめました。