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かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
「日本少年 付録」1937(昭和12)年8月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,159 字 · 87 页
救かったとおもったら、急に眠くなった。
二人は、風船の浮船の真中ごろに陣取って、横になった。
「お腹が空いて、ぺこぺこだ」僕がいうと、陳君は、
「贅沢いうなよ。あの大渦巻に捲き込まれて、独楽のように廻っている老博士たちのことを考えたら、贅沢は云われないぜ」
「そうだ」
「怪老人も、博士も、じつに偉大な科学者だ。あの魔の海で死なしたくはないね」
「まったくだよ。僕は、何とかして救けてあげたいとおもっている」
「そうだな。何とか、この辺で、飛行機にでもめっからないかな。そうすると、飛行機の人に救助して貰うンだが……」
「そんな旨い具合にいくものか」
「でも、運命って奴は、わからんよ。こうして漂流しているうちに、ひょっとして、この上空を飛行機が通らぬとも限らんよ」
「夢みたいな話さ」
「そうかなア」二人は疲労のためにうとうとした。
と、意外意外、それから数時間ののち、その日の夕方、僕等の漂流する上空はるかに、壮快な飛行機のプロペラの音がきこえはじめたではないか。「あッ! 飛行機だ」
「そら見ろ。とうとうやって来たではないか。万歳! 万歳」
僕は、雀躍して叫んだ。
空しい救助