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けんせいにおけるよろんのせいりょく

憲政に於ける輿論の勢力

大隈 重信

「憲政ニ於ケル輿論ノ勢力」日本蓄音器商会、1915(大正4)年3月2日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,643 字 · 8 页

青空文庫

〔大切なる鍵〕

ここに於て、翕然として輿論は今起りつつあると信じますのである。これは憲政の発達のために、甚だ悦ぶべきことであると思います。

〔大切なる鍵〕

憲法によって与えられたところの、国民の権利と義務は重大なるものである。憲法そのものは、国家を組み立つるところの根本組織である。その根本組織によって、国民に与えられたるところの臣民権、言い換えれば国民の義務は頗る重大なるものである。而してその最も大切なるものは、選挙である。全体国民が、今税が高い、あるいは政府は非常の悪政を行うという怨嗟の声を放つのは、卑屈なる専制時代の国民の声であります。憲法の下には、税を取るのも、あるいは金を使うのも、国民の権利義務を規定するところのすべての法律も、帝国議会の協賛なくして行わるるものではないんである。然らば、税も国民が承知したものである。法律も協賛を与えたものである。而して行政そのものには、帝国議会は充分に監督権を持っておるのである。もし法律そのものが不完全であればだ、帝国議会は発議の権を以て、法律を改正することも、あるいは廃することも、あるいは新たに法律を拵えることも、随意に出来るのである。