轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんどうま

振動魔

海野 十三

「新青年」博文館、1931(昭和6)年11月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,354 字 · 34 页

青空文庫

その刺戟がもともと同じ性質の刺戟だもんで、棒で叩かれたと同じ効果をうけ、そいつも鳴り出すのだ。ちょっと考えると、それは一方が鳴ると、それについて自然に応えるかのように鳴り始めるようにみえるのだ。若し、別にそっと釣して置いた振動体が寸法のちがうものであっては効果がない。例えば大きい缶詰の空いたものなんかでは駄目である。つまり振動数が同じでないものでは駄目である。

あとは釣るした缶に、飯粒かなんかを、ちょっと付着させた上で、もう一度始めに釣した缶をグワーンと、ひっぱたいてみると、あとから釣るした缶がたちまち振動して鳴りだすのは勿論のことであるが、見て居ると、缶の壁があまりに強く振動するものだから、其のうちにとうとう、密着していた飯粒が剥がれてポロリと下に落ちてくるのである。――こいつを使って堕胎をやらせようというのが、柿丘秋郎の魂胆だった。

子宮は茄子の形をした中空の器である。そう考えると、子宮にもその寸法に応じた或る振動数がある筈だ。妊娠後二タ月や三月や四月の胎児は、ドロップの缶に付着した飯粒も同然で、ほんの僅かの力でもって子宮壁に付着しているのだった。