轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

「読売新聞」1927(昭和2)年1月15日~6月26日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 204,697 字 · 406 页

青空文庫

と言う言葉から始まっている。彼の筆蹟は中々達者なもので、誤字脱字等は甚だ稀で、書消した跡も殆どないのは、彼の教養の程度が伺われる。

「――神楽坂署で七日七夜刑事交代苛酷なる責折檻に遇い、殺害し居らざるものを殺害したと虚偽の事さえも真実らしく申立、裁判所へ送られ虎口を逃れ一安心と思いしは一生の誤り、電車は自分に取って致命傷にや。それもこれも尾島氏に余り面倒見て貰い過ぎ、聖書会社へ迷惑を掛けました神より自分に降した相当の責罰には、自分は今度冤罪の下に斃れなければならぬ道行となりましたものと思います。然し其日は実際電車に清正公前より乗っておりません。赤坂へも行っていません。新宿の川安に行き天どんも喰べて居りません。自分は実際殺害しては居りません。自分は殺害する位なら自分の軒場下とも云うべき近所へ連れ出し殺害するような事はいたしません。其日自分は仮りに新宿に行きしとしまするや、殺害する位なら新宿にも川や井戸は沢山あります。なんのために自分は同人を殺害しなければならぬ理由ありましょうか。神戸牧師仲介の労を取り事済みとなりましたものを、自分は常に六法全書を膝元へ備えて居りました。