轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あたらしいまち

新しい町

小川 未明

「幼年クラブ」1947(昭和22)年8月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,189 字 · 7 页

青空文庫

だまっているときは、よくおじいさんは、いねむりをしていました。しかし、ねむりきっているのではないから、なんでも、よくわかっているようです。

「おじいさん、そこへへび屋ができましたね。」と、勇吉は話しかけると、

「もと、あちらの角にあったのが、やけたので、こっちへ、移ってきたのだろう。」と、おじいさんは、目をとじたままで、こたえました。

「前には、いろんな生きたへびが、びんの中に、入っていましたね。こんどは、生きたのがいませんよ。」

「そうかい、いなくなったか。」と、おじいさんはいって、だまってしまいました。それは、ねむってしまったのでなく、考えごとにふけったからでした。

おじいさんは、そのへび屋が、まだ、あちらの角にあってやけない前には、よく店さきに立って、びんにはいっている赤い目をした青いへびや、頭の大きい黒いへびをながめながら、それらのどくへびがすんでいるジャングルで病死した、おいのことを思ったのでした。

「あの子も、戦争さえなければ、死ななかったのに。」

ふと、おじいさんは、いまもまたそう思って、目をあけると、勇吉が、

「おじいさん、南方からは、もうみんな、復員してしまったでしょうね。