轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あたらしいびをつくるこころ

新しい美をつくる心

宮本 百合子

「婦人公論」1940(昭和15)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,521 字 · 3 页

青空文庫

この頃いったいに女のひとの身なりが地味になって来たということは、往来を歩いてみてもわかる。

ひところは本当にひどくて、女の独断がそのまま色彩のとりあわせや帽子の形やにあらわれているようで、そういう人たちがいわば無邪気であればあるほどこちらで何となし顔のあからむような思いもないことはなかった。たとえば帽子の型のある奇抜な面白味というようなものは、それを頂いている顔に漲っている知的な趣、体のこなし全体に溢れる女としての複雑な生活的な勁さ、ニュアンスなどとあいまって美しさとなるのだから、体の生活的感覚はそういうものからずっとおくれているのに、頭の上にだけそんなかたちがのっていると、みじめな滑稽があった。

そういう眺めはこの頃の往来にはなくなった。また、たくでは近頃景気がいいんですのよ、という風体だった細君連も、ちがった姿となっている。

そして、これらの変化にはやはり贅沢禁止のいろいろな運動が役にたっているにちがいないのだろう。街のプラタナスの今年の落葉は、「簡素のなかの美しさ」という立看板に散りかかっている。パン屋や菓子屋の店さきのガラス箱にパンや菓子がないように、女は自分の帽子なしで往来を歩いていても不思議がらないような日々の感情になって来た。