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しんのあいこくしん

新渡戸稲造論集

新渡戸 稲造

新渡戸稲造『新渡戸稲造論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:真の愛国心、武士道の山、平民道、我が教育の欠陥、教育の目的、今世風の教育、人格の養成、人格を認知せざる国民、国際聯盟とは如何なものか、女子教育に就て、東西相触れて、イエスキリストの友誼、デモクラシーの要素、教育家の教育、自由の真髄、民族優勢説の危険、ソクラテス、「死」の問題に対して、教育の最大目的。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,620 字 · 196 页

青空文庫

君子は器ならずということを考えたならば、学問の最大かつ最高の目的は、恐らくこの人格を養うことではないかと思う。それに就いては、ただ専門の学に汲々としているばかりで、世間の事は何も知らず、他の事には一切不案内で、また変屈で、いわゆる学者めいた人間を造るのではなくて、総ての点に円満なる人間を造ることを第一の目的としなければならぬ。英国人の諺に“Something of everything”(各事に就いてのある事)というがある。ある人はこれを以て教育の目的を説明したものだと言うた。これは何事に就いても何かを知っているという意味である。専門以外の事は何も知らないといって誇るのとは違う。然るに今この語の順序を変えてみれば、“Everything of something”(ある事に就いての各事)ということになる。即ち一事を悉く知るのである。何か一事に就いては何でも知っているという意である。世には菊花の栽培法に就いて、如何なる秘密でも知っているという者がある。あるいは亀の卵を研究するに三十年も掛った人がある。そういう人は、人間の智恵の及ぶ限り亀の卵の事を知っているであろう。