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ぎんがてつどうのよる

新編 銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

宮沢賢治『新編 銀河鉄道の夜』。同一底本的分册已合并为一书。收入:銀河鉄道の夜、双子の星、オツベルと象、セロ弾きのゴーシュ、よだかの星、カイロ団長、黄いろのトマト、ひのきとひなげし、饑餓陣営、マリヴロンと少女、ビジテリアン大祭。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 135,030 字 · 274 页

青空文庫

よだかの星

よだかは、実にみにくい鳥です。

顔は、ところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。

足は、まるでよぼよぼで、一間とも歩けません。

ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合でした。

たとえば、ひばりも、あまり美しい鳥ではありませんが、よだかよりは、ずっと上だと思っていましたので、夕方など、よだかにあうと、さもさもいやそうに、しんねりと目をつぶりながら、首をそっ方へ向けるのでした。もっとちいさなおしゃべりの鳥などは、いつでもよだかのまっこうから悪口をしました。

「ヘン。又出て来たね。まあ、あのざまをごらん。ほんとうに、鳥の仲間のつらよごしだよ。」

「ね、まあ、あのくちのおおきいことさ。きっと、かえるの親類か何かなんだよ。」

こんな調子です。おお、よだかでないただのたかならば、こんな生はんかのちいさい鳥は、もう名前を聞いただけでも、ぶるぶるふるえて、顔色を変えて、からだをちぢめて、木の葉のかげにでもかくれたでしょう。ところが夜だかは、ほんとうは鷹の兄弟でも親類でもありませんでした。